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新型コロナウィルス感染症

新年明けましておめでとうございます。
昨年から引き続き、新型コロナ感染が猛威を振るっております。姫路でも感染者が増えており、死亡者の報告も増えつつある状況です。
当院でも発熱患者さんには事前連絡の上受診していただき、必要性があれば新型コロナウィルスの診断を行っております。
他の通院患者さんとの接触を避けるために診察時間を最後の方にさせて頂いておりますのでご理解をお願いします。

今回の特集は新型コロナウィルス感染症の情報提供としました。
報道でもよく耳にしていることと重なる内容ではありますが、再確認していただければ幸いです。
今年もよろしくお願いいたします。


新型コロナウイルス感染症の現状(2020/12/31時点)

国内の現在感染者数は39,168人で、累計患者数は235,805人、死亡者は3,491人、退院者数は193,146人であり、人口当たりの感染者数、死者数は、海外と比べて低いレベルで推移していますが、2020年12月以降は増加しております。
重症化や死者数の割合は高齢者で高く、若者は低い傾向にあります。また、重症化しやすいのは、高齢者と基礎疾患のある方です。

重症化のリスクとなる基礎疾患

慢性閉塞性肺疾患(COPD)/慢性腎臓病/糖尿病/高血圧/心血管疾患 /肥満(BMI30以上)
※妊婦、喫煙歴なども重症化しやすいかは明らかでないが注意が必要

30歳代と比較した場合の各年代の重症化率

新型コロナウイルス感染症の流行を抑えるために

新型コロナウイルスは無症状でも気道のウイルス量は多く、発症直前直後に最大量となり感染力が強くなるため、感染に気づかずに活動してしまうことで感染が広がりやすくなります。
また感染者が他の人に感染させているのは2割以下で、3密環境で感染を広げなければ流行を抑えられると考えられるため、1人1人の感染対策が大切になってきます。
人との距離はできるだけ2m以上(最低1m)あけるよう心がけたり、人と接するときはマスクを着用し、体調が悪いときは不要不急の外出を控える、外出先での手指消毒、帰宅後の手洗い、うがいを徹底し、もし感染していた場合にでも多くの人に感染させることのないように行動しましょう。
特に、次のような場面に注意しましょう。

■感染が高まる5つの場面
  1. 飲酒を伴う懇親会等
  2. 大人数や長時間におよぶ飲食
  3. マスクなしでの会話
  4. 狭い空間での共同生活
  5. 居場所の切り替わり(仕事での休憩時間に入った時など、休憩室、喫煙所、更衣室等)

検査と治療

早期診断のための検査は主にPCR検査と抗原検査。鼻の奥のぬぐい液や唾液で体内にウイルスがあるかを調べます。
抗体検査で分かるのは過去にかかったことがあるかどうかであり、現在感染しているかどうかの判断には使えません。
治療としては、軽症の場合は経過観察、必要時解熱剤などの対症療法を行います。
呼吸不全を伴うと酸素投与やステロイド薬、抗ウイルス薬を投与し、改善しなければ人工呼吸器などで集中治療を行うことがあります。
こうした治療法の確立で、入院した方が死亡する割合は低くなっています。


ワクチンの現状

国内外で多数の研究が進行中で、通常より早いペースで既に臨床試験段階のものもありますが、今後、有効性や安全性、副反応についてはさらなる情報が明らかになるのを待つ必要があります。
海外では、アメリカ、イギリスはすでに接種も始まっています。
日本でも2020年10月から臨床試験を実施し安全性や有効性が確認されれば2021年度から開始になります。
高齢者・基礎疾患のある方・医療従事者などが優先で接種を受けられ、公費で全員接種できるとのことです。


季節性インフルエンザと新型コロナウイルス

冬になり、季節性インフルエンザ等、発熱や咳を起こす感染症が流行しやすくなっています。
こうした感染症と新型コロナウイルス感染症の症状は非常に似ています。症状から自己判断せず、まずは身近な医療機関に電話で相談してください。
医療機関側でも、感染拡大防止のため、こうした症状がある患者は新型コロナウイルス感染症の可能性があるものとして対応しています。
新型コロナウイルス感染予防のための「新しい生活様式」は、他の感染症の感染予防にも有効です。引き続き心がけていきましょう。

新しい生活様式

例えば、マスク着用、咳エチケットや手洗い、こまめに換気、3密を避けるなどの対策。各種店舗やオフィスで行われている対策。

■日常生活の各場面別の生活様式
  1. 買物/すいている時間になるべく少人数で/レジは前後のスペースをあけて並ぶ/ネット通販を利用したり電子決済の利用
  2. 食事/テイクアウトや出前を利用/大皿は避けて料理は個々に/対面は避けて、横並びに/食べていないときはマスクを着用して会話する
  3. 公共交通機関の利用/混んでいる時間帯を避けて会話は控えめに
  4. 娯楽、スポーツ等/スポーツクラブ利用時は十分に人との間隔を/自宅での動画の活用/予約制を利用
  5. イベント等/接触確認アプリを利用/体調不良時は参加しない

冬場の換気について

寒い環境下でもこまめな換気が重要です。室温は18度以上、湿度は40%以上を目安として、快適に冬の換気ができるように工夫することが大切です。
・換気扇などを使って常時換気すること
・室温が下がらない範囲で常に窓を少しだけ開けておくこと
・使っていない部屋や廊下の窓を大きく開けるなどして、2段階の換気をすること
※窓を開けると湿度が下がるので注意してください。湿度が低いとウイルスが飛散しやすくなるので、湿度を保つことが重要です。


受診時のお願い

医療機関を受診する時はまずはかかりつけ医に電話で相談するか、かかりつけ医の無い場合は各都道府県が開設している「新型コロナウイルス一般電話相談窓口」にお問い合わせください。
※新型コロナウィルス感染症にかかったかもと思った際に緊急の場合を除いて、医療機関への受診を連絡なく直接行くことは控えるようにお願いします。


最後に…

当院では新型コロナウィルス感染症の診断を行っておりますが、そうでない患者さんとの診療時間、診察場所を区分けしております関係上、必ず電話で連絡の上打合せさせてください。
平日午前中の予約に限って午後から医師会担当医師によるPCR検査を受けることができ、当日夕方には結果が出ます。午後からの申し込みは翌日午後の検査となります。
当院では病状などに応じてPCR検査と抗原キット診断を使い分けております。方法については相談の上決めさせていただきます。

コメント(6)


2021年9月23日

田中先生 初めまして。
発熱&咳症状で発症3日目に受診→コロナ陽性判定→肺炎症状なしの軽症でしたが即日入院できました。
早速抗体カクテル療法を受け、併せてステロイド(デキサメタゾン6ml)投与を5日続けるとの事でした。現在入院3日目(発症5日目)で、熱は下がり、酸素飽和度も正常ですが、黄色の痰が出てるという状態です。
発症7〜10日で症状が悪化することがあると聞いており、なんとか自分でも肺炎(発症又は重症化)予防の対策ができないかと考えています。
①痰を出来るだけこまめに吐き出すようにしています。
②うつ伏せ寝が良いとの記事があり、今夜からはうつ伏せ寝にしようと思います。
上記の取組についてや、その他の方策につき、先生からご助言いただければ幸甚です。

投稿時刻 18:48 | Jin

2021年9月24日

テストテストテスト

投稿時刻 11:19 | テツ

2021年9月24日

田中先生、初めまして。現在コロナで入院4日目(発症6日目)で、平熱、酸素飽和度正常で、黄色い痰が出るという状態です。今後重症化を防ぐために自分で出来ることを考えています。①痰をこまめに出す。②うつ伏せ寝に取り組む(肺を守るのに効果的との記事がありました)。上記のことやその他の肺炎予防・重症化予防の取組についてご助言頂ければ幸甚です。

投稿時刻 12:31 | Jin

2021年9月24日

先程の続きになります。
経過としましては、発熱と咳で受診→コロナ陽性判定→肺炎症状なしの軽症でしたが即日入院できました。
早速抗体カクテル療法を受け、併せてステロイド(デキサメタゾン6ml)投与を5日続け、それ以降(明後日以降)はデキサメタゾン2mlに減らして様子を見るとの事です。

投稿時刻 12:34 | Jin

2021年9月25日

Jinさんへ

早くに入院できてよかったですね。

自分で出きることをすでに取り組んでいますので、追加でほかにできることはありません。

腹臥位になることは効果的というデータが出ており、医療機関でも取り入れいます。痰を出しやすくするためには体を動かすことが良いでしょう。

呼吸筋ストレッチが手軽にできる方法として、ラジオ体操があります。呼吸筋を鍛えることで予防につながります。

投稿時刻 22:11 | 院長 田中

2021年9月29日

田中先生 こんにちは、
先日相談させていただきましたJinです。
先生のアドバイスを踏まえて療養し、重症化することなく、本日退院となりました。
これからは体力回復に努め、普段の生活・体調に早く戻していきたいとおもいます。
この度は貴重なアドバイスを賜り、どうもありがとうございました。

投稿時刻 11:05 | Jin

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