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帯状疱疹

皆さん、こんにちは。まだまだ残暑が厳しいですね。新型コロナワクチン感染者が減少してきました。
ただし、家族内、職場内、学校内での流行があり、まだ油断できません。
当院では発熱外来をしており、新型コロナウイルス検査をしたすべての患者に陽性反応が出たことがあります。
重症化するのは基礎疾患のある方、高齢者です。同居している場合は特に感染に気を付けて下さい。
自分だけの問題では済みませんので、感染対策をしっかり行ってくださいね。

今回の特集は帯状疱疹を取り上げました。誰もがかかりうる病気です。
後遺症として痛みが問題となってきますので、早めに治療することが肝心です。参考にして下さい。


帯状疱疹とは

帯状疱疹

帯状疱疹は、多くの人が子供の時に感染する水ぼうそうのウイルスが原因で皮膚の痛みや発疹などが起こる病気です。
水ぼうそうが治った後もウイルスは体内に潜み続けています。
普段は免疫によって活動が抑えられていますが、加齢やストレス、過労など免疫力が低下した時に、ウイルスが再び活動し始め、帯状疱疹を発症します。
50歳代から発症しやすくなり、80歳までに3人に1人が発症すると言われています。


帯状疱疹の症状

体の左右どちらかの神経に沿って帯のように出現します。
胸や背中、脇腹によくみられますが、顔や手足などに現れることもあります。
皮膚の発疹などの症状が出る数日~1週間ほど前から、ピリピリするような皮膚の痛みが起こります。
その後赤い発疹ができ、小さな水ぶくれになって帯状に広がっていき、神経痛のような強い鋭い痛みを伴います。
症状は3~4週間ほど続きます。
通常、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、神経の損傷によってその後も痛みが持続することがあります。
これを帯状疱疹後神経痛と言います。
50歳以上で帯状疱疹を発症した患者さんの約2割が帯状疱疹後神経痛に移行すると言われており、加齢とともに移行リスクも高くなるため、高齢者の方は特に早期発見、早期治療が重要です。
顔面に起きる帯状疱疹では、角膜炎や結膜炎を引き起こしたり、まれに耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺などの合併症が出現したりすることがあるので、症状によっては皮膚科だけではなく眼科や耳鼻科にも受診する必要があります。


帯状疱疹の治療法

帯状疱疹かもしれないと思ったら、できるだけ早く医師に相談してください。
帯状疱疹の治療は、早期発見、早期治療が重要で、自然治癒を待って放置してしまうと、重症化して痛みがよりひどくなったり、痕が残ったり、痛みの後遺症が残ってしまう可能性があります。
治療の基本はウイルスを抑制する抗ウイルス薬で、発症後48時間以内に開始することが推奨されています。
内服薬の場合内服期間は1週間です。痛みなどに対しては消炎鎮痛剤や塗り薬を併用して治療します。
また治療と並行して、日常生活では安静を保ち、患部を冷やさないように心がけ、発疹や水ぶくれはつぶさず、柔らかいガーゼで保護しましょう。
水ぶくれが渇いたころから少しずつ元の生活スタイルに戻していってください。


帯状疱疹の予防

長引くコロナ禍で不安やストレスにより、高齢者だけでなく若年層でも帯状疱疹の患者増加が懸念されています。
帯状疱疹は免疫力が下がると発症しやすくなるので、日頃の体調管理が大切です。
食事や睡眠をしっかりととり、適度な運動や、リラックスした時間を持つことで疲れやストレスをためこまないように心がけましょう。
50歳以上の人は、ワクチンを接種することによって予防することができます。
ワクチンを接種することで発症を抑えられるだけでなく、もし発症してしまっても重症化しにくくなる、痛みが残りにくくなるなどの効果が期待できます。 帯状疱疹ワクチンには、現在、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。
生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)はもともと小児の水ぼうそうワクチンとして用いられていましたが、2016年から50歳以上の方で帯状疱疹ワクチンとして認可されました。
また2020年より、新たに不活化ワクチンであるシングリックスが使えるようになりました。
不活化ワクチン(シングリックス)は生水痘ワクチンとくらべて、発症予防効果が非常に高いですが、2回接種が必要で、費用も高額です。
一部助成が受けられる自治体がありますのでご確認ください。
また副反応や接種対象などにも違いがあるので必ず医師にご相談ください。
生ワクチンの効果は約5年、不活化ワクチンの効果は約9年です。
※新型コロナワクチンと同時接種はできません。前後2週間の間隔をあけて接種してください。

最後に…

帯状疱疹は内科でも時々診る機会があります。
皮膚科で診てもらった方が確実に診断できますが、典型的な所見があれば当院でも可能ですし処方もしておりますのでご相談ください。
なおワクチンは取り扱っておりません。

コメント(1)


2022年11月22日

初めまして。口唇ヘルペスにかかりバラシクロビルを7日飲んだところで瘡蓋が取れて又赤身が腫れて痛く皮膚科に行く事を考えていますがこの薬を10日飲んだ後でも皮膚科でヘルペスの薬を処方してもらえるのでしょうか?母の介護があるので1日も早く治したのですが最善策を教えて頂きたくどうか宜しくお願い致します。

投稿時刻 20:08 | リタ

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