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逆流性食道炎

みなさん、こんにちは、院長の田中です。3月となりやや春の兆しが感じられるようになりました。
インフルエンザの患者さんは毎日受診されますが日ごとに減少しております。
ただこれまでA型が流行していましたが、3月になりB型が流行した年が過去にありましたので油断は禁物です。
引き続き手洗い、うがい、マスク着用など予防を心がけてください。

今回の特集は逆流性食道炎です。呼吸器疾患を診ておりますとこの病気は意外と多いのです。長引く咳の原因として鑑別する必要があります。
当院では胃カメラが出来ませんので検査は医療機関を紹介しておりますが、内視所見に異常がない逆流性食道炎もあり、症状診断と治療的診断を当院では行っております。
記事を参考にして心当たりのある方は医療機関で相談してみましょう。


逆流性食道炎とは?

逆流性食道炎

胃から食道への胃酸の逆流によって起こります。
胃酸とともに胃の内容物が食道入口付近まで逆流し、そこにとどまることで食道に炎症を引き起こす病気です。

胃食道逆流症「GERD=ガード」と非びらん性胃食道逆流症「NERD=ナード」とは

逆流による症状(主に胸やけ)、あるいは食道炎のどちらかがあればGERD=ガードと診断されます。
内視鏡で食道炎が認められるものを「逆流性食道炎」、ひどい胸やけがあっても内視鏡で確認できないものをNERD=ナードと呼びます。


逆流性食道炎の原因

  • 早食い・食べすぎ・アルコール・喫煙
  • タンパク質の多い食事:消化に時間がかかり、胃に長くとどまりやすい
  • 加齢:食道のぜん動運動、唾液の量が少なくなる
  • 猫背や背中の曲がった人:お腹が圧迫され胃の中の圧力が高くなる
  • 肥満:食道裂孔ヘルニアになりやすい・腹圧が上がる
  • 他の病気に使用する薬の影響:喘息、血圧、心臓の病気に使う薬が下部の食道括約筋を緩める
  • ピロリ菌:ピロリ菌の除菌治療後に一時的に起こりやすい
  • ストレス:消化器の機能に不具合が生じる

逆流性食道炎の症状

  • 胸焼け・呑酸(酸っぱい液体が口まで上がってくること)・胸痛・飲食時のつかえ感・嘔吐・げっぷがよく出る・腹部膨満感。
  • 咳:逆流した胃液が、のどや気管支を刺激したり、食道の粘膜を通して神経を刺激したりして起こると考えられています。逆流性食道炎の治療を行うと、咳症状が改善する患者さんがいます。

逆流性食道炎の検査・診断

逆流性食道炎の検査・診断
  1. 問診:食生活を中心とした生活習慣全般を聞き出す。
  2. PPIテスト:酸分泌抑制薬を試しに7日間服用して効果判定する。
  3. 内視鏡検査:胃カメラで食道粘膜の状態や癌の有無をチェックする。
  4. 病理検査:癌などの疑いもある場合、細胞をとって詳しく調べます。

逆流性食道炎の治療

生活習慣の改善

  1. 食事は脂肪分やタンパク質の多い食事を避け、食事の量を減らし、腹八分目を心がけることで、唾液には酸を中和する働きがあり、食道のダメージをおさえることができます。
  2. アルコールは、胃酸の分泌を増やすと同時に、食道下部括約筋をゆるめることが分かっています。アルコールはできるだけ控えましょう。 コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインも、胃酸の分泌を増やします。飲む量を減らしましょう。 他に胃酸を増やしたり胸やけの症状を悪くしたりすることのあるチョコレート・ケーキなどの甘いもの、唐辛子・コショウなどの香辛料、みかんやレモンなどの酸味の強い果物、消化の悪い食べ物などはとる量を減らしましょう。
  3. 姿勢は、前かがみの姿勢を避け、寝る時は上半身を少し高くして寝る、おなかを締めつけない服装を心がけましょう。食後3時間くらいは、胃の内容物の逆流が起こりやすいといわれています。食後すぐに横になったり、寝る前に食事をとることは避けましょう。
  4. 禁煙に取り組みましょう。タバコは逆流性食道炎を悪くします。

薬物療法

薬による治療を始めると、すみやかに症状が良くなりますが、すぐに治ったわけではないので、しばらくは薬を飲み続ける必要があります。 主な薬物は酸分泌を抑制するヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)またはプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。

手術

生活習慣の改善、薬物療法で効果がなかった時、再発を繰り返す時は適応となります。


最後に…

食道の炎症が軽く、症状がたまにしか起こらない方は、症状がある時だけ服用する治療が行われます。
食道にびらんや潰瘍ができている方は、びらんや潰瘍が治るまで薬を飲み続ける必要があります。
再発を繰り返す方は、薬を飲み続けて予防をする維持治療を行うことをお勧めします。
いずれの場合でも、主治医とよく相談し治療を受けましょう。

コメント(8)


2018年4月9日

よろしくお願いします。田中先生困っています只今逆流性食道炎の治療をしています
タケキャブ20、モサプリド、漢方を処方してもらってますが
胃酸過多なのか、食事以外もずっと酸が出ています口の中が酸っぱいです
酸と共に少量の泡痰がずっと咽喉に上がってきます,粘度の高い唾ってかんじで困っています
それが咽喉に張り付き気持ち悪いし
痰が切れなくて困ってます。逆流性食道炎が治れば痰も止まるのでしょうか?
痰もきれるような薬もほしいのですがなにかありませんか?
ムコダインは効かなかったです

投稿時刻 18:02 | 村山なお

2018年4月15日

村山さんへ

強力に投薬されており、何かいい薬と言われても難しいですね。痰が喉に張り付くのも胃酸が悪さをしているせいでしょう。去痰剤は効きにくいと思います。

アルロイドGという液体薬があります。食道から胃にかけて粘膜保護を目標とした薬ですが、試してみる価値はあると思います。

主治医にもよくご相談ください。

投稿時刻 16:28 | 院長 田中

2018年4月15日

お忙しい中有難うございました
主治医とも相談してみます

投稿時刻 23:50 | 村山なお

2019年4月29日

教えてください。
アルロイドGを使っています。
食べ物の注意点を、先生のこの記事で知りました。

食前30分に10mgを飲んでいます。
ご飯食時の味噌汁はアルロイドgを流してしまわないかと思いつつ、味噌汁を飲んでいます。
朝食時は、パン食です。牛乳も飲みます。アルロイドgは粘膜に張り付いているんでしょうか?
宜しくお願いします。

投稿時刻 12:39 | 栗太

2019年5月8日

返事が遅くなりすみません。

アルロイドは食道粘膜に薬の膜を張るイメージでよいかと思います。

薬剤師に聞いてみましたら、食前30分で効果が得られるとのこと、食間ならなお効果が高いでしょう。直後に飲食をしなければ大丈夫のようです。

私は眠前にも必ず内服させています。その方が効果が高いように思います。

投稿時刻 22:28 | 院長 田中

2019年6月10日

田中先生、初めまして。
薬の服用のことで不安になって調べていたらこちらにたどり着きました。

食道裂孔ヘルニアによる胸焼けの為、プロマックD75、ガナトン50、ネキシウム20を3年間飲み続けています。
副作用が気になって調べたら、どれも長期使用はすべきではない、さらにネキシウムは骨粗鬆症になりやすくなると出てきて、このまま飲み続けていいものか不安になっています。
主治医の先生には聞きにくいです。

このまま飲み続けて大丈夫なのでしょうか。

投稿時刻 22:28 | なな

2019年6月12日

ななさんへ

薬には副作用があり、長期に内服すれば副作用の頻度が増すものもあります。

どう考えるかです。病状コントロールに必要不可欠な薬であれば内服せざるを得ないわけですから、有益性投与と考え副作用に気を付けながら内服を継続するのか、副作用がすでに出ている、今後出る可能性があるのであれば変更、減薬などを検討するかです。

まずは主治医にいつまで続けるのかを尋ねてみることです。必要性につき納得しなければ不安なまま内服することになります。

参考にして下さし。

投稿時刻 08:40 | 院長 田中

2019年6月14日

田中先生、ご返信ありがとうございます。

現在試しに処方された3種類の薬を飲まず、頓服で出されたアルロイドGを朝夕食前と寝る前に飲んでいますが、食後数時間後に胸焼けしてしまいます。

副作用は怖いですが、日に何度も胸焼けするのもつらいです。

次回主治医にいつまで服用するのか聞いてみます。
ご返信くださり誠にありがとうございました。

投稿時刻 19:51 | なな

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