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肥満

皆さん、こんにちは。院長の田中です。
新型コロナ感染が大流行しています。デルタ株の第5波に比べて重症者が少なく軽症例が多いのは事実ですが、高齢者で重症者が増加しつつあります。3回目のワクチン接種が遅れていることも流行に影響しています。
当院では2/17より3回目接種を実施します。接種券が届きましたらクリニックに電話で予約をお取りください。接種順で接種券が届きますので1回目のように電話がつながらず予約が取れないという事態は起こっていません。
クリニックでは通常診察のほか、発熱外来をしておりますので接種人数を少なくしております。早い接種をご希望の方は集団接種も始まっておりますのでそちらもご利用ください。
流行のピークは2月の2週目頃という意見もありましたが、正直まだ見えてきません。
個人個人で感染対策を厳重にしてください。マスクを外す食事の時が感染機会となりやすいので気を付けてください。


肥満とは?

体脂肪が過剰に蓄積した状態のことを言います。
私たちの体は、おおまかに水分、筋肉、脂肪(体脂肪)からできています。この中の脂肪の割合が多すぎる場合が肥満で、体重が重くても筋肉量が多い人は肥満ではありません。


肥満の判定基準

肥満度の判定には、BMIという肥満度を表す体格指数が用いられています。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
(例)身長170cmで体重70kgの場合
70÷1.7÷1.7=24.22でこの人のBMIは24.22です。
WHOの基準では30以上を肥満としています。
日本肥満学会の定めた基準では、以下のように分類されます。

18.5未満       低体重(やせ)
18.5以上25未満   普通体重
25以上30未満    肥満(1度)
30以上35未満    肥満(2度)
35以上40未満    肥満(3度)
40以上        肥満(4度)
※BMI35以上を高度肥満と定義されています。
※BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。
自分の標準体重=身長(m)×身長(m)×22


肥満はなぜこわいのか

肥満は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、脂肪肝、腎臓病、慢性の肺疾患、喘息、月経異常、不妊、ひざ・股関節などの関節の障害、睡眠時無呼吸症候群、心筋梗塞、脳梗塞などのあらゆる病気を引き起こす原因となります。
BMIが25以上で、これらの病気が1つでもある場合、肥満症として治療の対象となります。

肥満

新型コロナウイルスと肥満

肥満の人が新型コロナウイルスに感染すると

重症化しやすいことが明らかになっています。
海外では、BMIが25以上の人は25未満の人に比べ、重症化リスクが1.8倍になると報告されているため、肥満(BMI30以上)の人は要注意です。
特に内臓脂肪が多い場合には、糖尿病や高血圧などの持病があることが多いだけでなく、お腹や胸まわりについた脂肪によって、肺が圧迫されやすく、呼吸困難を起こしやすいことも重症化の原因のひとつです。
また蓄積した内臓脂肪から炎症性の物質が過剰に分泌されて、免疫反応の暴走が起こり、正常な細胞まで攻撃し、臓器を傷つけたり、血栓ができやすくなるため、より重症化しやすいのではないかと考えられています。

子供のコロナ太り

緊急事態宣言による外出制限で子供たちの生活は一変し、様々な身体や心への影響がみられています。
運動量の減少、生活リズムの変化、食事の変化、間食の増加などがあげられます。
感染に注意しながら体を動かす外遊びの時間をとったり、食事の栄養を考えインスタント製品は減らし、間食は時間を決めてだらだらと取らないように注意をしましょう。

コロナ禍でできる対策

コロナ禍での外出自粛や在宅勤務などによって生活習慣が乱れ、体重増加に悩む人が増えています。
外出が減ったことによる運動不足、食べ過ぎや飲み過ぎによる摂取カロリー過多など、いろいろな要因が関連していますが、感染対策をしっかり行ったうえで、肥満の予防も心がけましょう。


食事は1日3食栄養バランスのとれた食事を!

朝ご飯を抜くのは健康を保つためにも痩せるためにも良くありません。
朝ご飯を食べないと、昼ご飯後に血糖値が急激に上がり、インスリンが多く分泌され、体に脂肪として蓄えようとしていまい体重増加につながります。
野菜を多くとるようにし、いわゆるジャンクフード(栄養価のバランスを著しく欠いた、高カロリー、高塩分で調理済みの食品のこと)は控えましょう。
また家にいる時間が長くなると、つい間食をしてしまいがちです。食べる場合は時間を決めて少量にしましょう。
食べる順番と食べ方を意識すると、太りにくい状態をつくることができます。(野菜から食べる、よく噛む)
急な減量は栄養バランスが崩れ、免疫力の低下につながるので注意しましょう。
飲酒量が増えたという方は、飲酒の合間に炭酸水やお茶を入れたり、曜日を決めて週1、2回の休肝日をつくりましょう。


適度に体を動かしましょう

家事を積極的にしたり、階段を昇り降りするなど、日常生活で動くことを意識しましょう。
家の中でできる筋トレ、ストレッチやスクワット、人出の少ない時間帯のウォーキングを習慣化すること、配信動画を見ながら、軽い体操やヨガを行うのもよいでしょう。
体重を毎日測定して意識するようにしましょう。


ストレスはこまめに解消しましょう

コロナによる将来の不安や外出自粛でストレスを感じている人も多いと思います。
過剰なストレスは食欲増進につながりやすく、肥満の原因にもなります。
深呼吸をする、しっかり睡眠をとることでもリラックス効果が得られます。
食べ物以外で解消するよう心がけましょう。


最後に…

どのご家庭にも体重計はあると思いますが、定期的に測っている人が少ない印象を受けます。
1月に受診された方は正月の食事、運動不足で体重増加している方が多かったのですが、診察時に体重増加で驚かれる方もいて、普段から体重を測定するように指示しました。
知らないうちに体重が増えることがあり、知ることで体重増加の抑止力となりますので体重測定を習慣としましょう。

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