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痛風

みなさん、こんにちは、院長の田中です。
祭りが終わり、11月に入りますと気温がぐっと下がってきてもうすぐ冬の到来を予感させる季節となりました。
クリニックではインフルエンザの予防接種が始まり、例年より早めに接種を希望される方が多い印象です。
今シーズンから接種料金が値上がりしておりますが、これは従来のワクチンと比べてB型ウイルス株にさらに効くように改良されたからです。
できるだけ11月中に接種するようにしましょう。

今回の医療特集は痛風です。
経験された方はご存じでしょうが、痛くて歩けない、仕事や生活にも支障が出ますし、特に男性の方は発症する可能性が高く、他人事ではありません。
健康診断結果で高い数値が出ているにもかかわらず症状がないからと言って放置していませんか?
記事を参考にしていただければ幸いです。


痛風とはどんな病気?

突然足の親指の付け根の関節が赤く腫れて激痛が起こる病気です。
血液中の尿酸が増えすぎ、尿酸の結晶が関節にたまると激しい痛み、いわゆる痛風発作を起こすことがあります。
血液中の尿酸値が高い人に起こります。この痛みは1週間から10日経つと次第に治まってきますが、痛風と分からずに放置しておくと再度発作にみまわれます。
字のごとく「風が当たっただけでも痛い」病気なのです。


尿酸とは?

プリン体と尿酸

尿酸とは体内でプリン体と呼ばれる物質が分解されてできるものです。
プリン体は体の細胞の重要な成分を構成する物質です。
プリン体は食事から取り込まれるだけではなく、新陳代謝によっても産生されています。
肝臓で代謝されて尿酸となり、最後は腎臓から尿と一緒に排泄されます。
ちなみに、プリン体の「プリン」の語源は核酸代謝物の総称を表すラテン語「プリンヌクレオチド」で、デザートのプリンとは無関係です。


尿酸値が高くなる理由は?

尿酸が増えてしまう理由の一つは体内で尿酸が作られ過ぎる場合です。
体内での尿酸の合成が多すぎたり、プリン体を含む食事を摂り過ぎる結果、尿酸値が高くなります。
もう一つは尿酸の尿への排泄がうまくいかずたまっていく場合です。日本人の場合はこちらのタイプが多いです。また両方に原因がある場合もあります。


痛風が男性に多い理由

痛風は9割以上が成人男性に発症するといわれています。
尿酸の血液中の濃度が女性では男性より低いことが理由です。
これは女性ホルモンに腎臓からの尿酸の排泄を促す働きがあるからで、閉経後に女性ホルモンの分泌が減ると尿酸値は上昇します。


痛風の診断は?

診断は症状と所見で行います。診断基準を示します。

  • 症状が出てから一日以内にピークに達する
  • 以前にも同様の症状があった
  • 一つの関節だけに症状がある
  • 関節の部位が赤くなって腫れる
  • 足の親指の付け根に激痛や腫れがある
  • 片足の足首周りの関節に炎症がある
  • 血液検査で尿酸値が高い(7.0㎎/dl以上)ただし、約4分の1の方は発作時の尿酸値は正常
  • 血液検査で白血球の増加・赤血球沈降速度の亢進・CRP(C反応性蛋白)陽性などの炎症性の変化
  • 関節の液を検査して尿酸の結晶を証明する

痛風の薬物治療は?

痛風発作時には、消炎鎮痛剤の投与を行います。
痛風発作が治まってから尿酸値を下げる薬を開始します。
発作時に内服すると尿酸値が変動して関節炎(痛風発作)が逆に悪化することがあるためです。
尿酸値を下げる薬には、尿酸産生過剰型に対する尿酸産生阻害薬と、尿酸排泄低下型に対する尿酸排泄促進薬の2剤があります。高尿酸血症がどちらかのタイプかは、尿中の尿酸値を調べることで診断できます。


食事療法として気をつけることは?

  • プリン体を多く含む食品の摂取を控える
    鶏・豚・牛レバー、イワシ・アジ・サンマなどの干物、カツオ、エビ、牡蠣、魚の卵などをはじめ、魚介類や肉類に多く含まれています。プリン体は水溶性で、料理により溶け出す性質があるため、肉や魚のゆで汁や焼いた後の汁を捨てることでプリン体を減らせます。ラーメンや鍋などのスープはダシや具材から溶け出したプリン体が多く含まれている為摂りすぎないよう心がけましょう。
  • 果糖には尿酸を増やす作用があるので、ジュースや糖分入りの缶コーヒー、スポーツ飲料などにも注意する必要があります。
  • アルコール、中でもビールはプリン体含有量が多く控える必要があります。ビール中のプリン体は体内への吸収が良いことやアルコール自体に尿酸を増加させる働きがあるため飲み過ぎは禁物です。
  • 焼酎が最もプリン体含有量が少ないことや、プリン体カットやゼロのアルコール飲料なども参考にしてください。
  • 血液中の尿酸値を高くしないように、尿酸をうまく排泄させるために水分を十分にとりましょう。水分は、お茶や水などでとり目安は1日2リットルです。

日常生活で気をつけることは?

適度な運動を心がける。ただし、尿酸値は激しい運動では上昇しますので、気をつけてください。
ストレスも増悪因子です。休養を取り入れてストレスを上手く解消しましょう。


痛風は何科で診てもらえばいいの?

関節が痛くなる病気ですので、整形外科を受診される場合が多いのですが、主には内科で診察を受けましょう。
薬物治療だけでなく、食事指導も受けてください。


最後に…

痛風発作が起きるということは、その他にも様々な病気が潜んでいる可能性があります。
肥満や高血圧、脂質異常症、糖尿病などを合併しやすく動脈硬化の進行により、心筋梗塞や脳梗塞の発症につながりかねませんので注意が必要です。

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