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新型インフルエンザ対策:喘息のあるかたへ

みなさん、こんにちは、院長の田中です。
10月となりましたが、日中は気温が高くまだ汗ばみます。太鼓練習の音が鳴り響き、もうすぐ祭りが近づいていますが、インフルエンザも増えており、無事祭りを迎えることができるように願っております。
季節型インフルエンザの予防接種は例年通り今月10月15日から始まります。新型インフルエンザの方は、同じころよりまず医療関係者、11月に入ってから基礎疾患のある患者さんなどに接種できるようですが、当院でどのくらい割り当てがあるのかわかりません。詳しいことがわかればお知らせいたします。
今回の特集は、新型インフルエンザに関して、厚生労働省からぜんそくのある方の対策について、HPに掲載されましたのでその内容を参考に作ってみました。当院に通院中の喘息患者さんは大変多く、重症化しやすいのでぜひ参考のうえご注意ください。


喘息患者は新型インフルエンザが重症化しやすいのですか?

厚生労働省の9月1日付の発表データによると、新型インフルエンザによる入院患者さんで、基礎疾患のあった人の半数近くが、喘息を含む慢性の呼吸器疾患のある人でした。
従来季節性インフルエンザにおいても、肺炎を発症したり、喘息発作がおきたりすることは知られており、新型ではさらに重症化しやすいことが心配されます。


日頃の喘息のコントロールが大切です

ぜんそくなどの呼吸器疾患のある人は、空気の通り道である気道と肺に慢性的な炎症があります。
新型インフルエンザに感染すると、インフルエンザの症状が進むとともに、ぜんそくの発作や呼吸困難も起こりやすくなり、それによって気道や肺の状態がさらに悪くなって、症状が重くなりやすいのです。うがいや手洗いなど基本的なインフルエンザ予防と同時に、重症化を防ぐためには、慢性的な炎症を放置せず、ぜんそくのコントロールをしっかり行い、発作を起こさない状態を保つことがとても大切です。
かかりつけ医を定期的に受診しながら吸入ステロイド薬などによる治療を行い、十分な睡眠、疲れすぎないことなど、基礎的な体調管理を心がけましょう。


インフルエンザと普通感冒との違いは?

かぜは、のどの痛み、鼻症状、咳などが中心であり、発熱は高くないことが多いのですが、インフルエンザは、高熱で突然発症し、頭痛・関節痛・筋肉痛などの全身症状が強く出現し、のどや鼻症状は認めてもかぜに比べて軽度であり発熱より遅れて出現します。


新型インフルエンザと季節型インフルエンザはどのように診断するのですか?

ともにA型インフルエンザで、まず簡易検査でA型かB型かを診断できます。新型かどうかはPCR検査という、遺伝子解析をしないとわかりません。
現在流行しているA型のほとんどは新型と考えられており、PCR検査は積極的に行われていません。12月以降季節型が流行してくれば、簡易検査では区別がつきませんが、対応に変わりはありません。


喘息の患者さんに受診をしてほしい症状とは?

喘息の患者さんがインフルエンザにかかると、発作が出やすくなったり、肺炎を起こすリスクがあります。
呼吸困難、咳や痰が増える、痰に色が付いている、もしくは血が混じる、高熱が続く、胸や背中の痛みがある、食事や水分がとれない、倦怠感が強いといった症状があればすぐに受診してください。


新型インフルエンザの予防接種について

ワクチン接種が10月中旬から始まります。喘息の患者さんは重症化リスクが高く、接種することをお薦めします。ただ、季節性インフルエンザのワクチン同様に、発症を予防できるとは限りません。すでに新型は流行しているので、重症化しないための予防と考えてください。
季節型と同時に接種してもよいのですが、新型は2回接種が必要です。


当院のワクチン接種体制は?

当院では呼吸器患者さんがたくさん通院されており、多くの方が接種の対象になります。ただ現在生産中であり、また輸入分も含めて徐々に増えていくと思われますが、優先順位を決めたいと思っております。
喘息の患者さんでも、ステロイドを必要とする難治性の方や発作をよく起こされる方は最優先になります。 感染をよく起こす人や普段から発作はなくても咳や痰の多い方も優先されます。喘息の重症度に応じて順次接種していく予定です。
予約制となりますが、割り当てられるワクチン数がまだわかりませんので、いつ頃接種できるかのお約束はできず、まだ予約の受け付けはしておりません。季節型と同時に接種できるのですが、先に季節型から接種されたほうがよいと思います(10月15日開始)。


インフルエンザと診断されたら治療は?

インフルエンザと診断されたら、抗インフルエンザ薬を処方します。タミフルという内服薬とリレンザという吸入薬の2つがあります。
リレンザの方は喘息の方が吸入すると発作が出やすくなるという報告もあり、喘息状態が安定している方に処方しています。


感染予防のためにしてほしいこと

うがい、手洗い、マスクが3大基本となります。ウイルスがふくまれる唾液や鼻水などの飛沫は2mくらい飛ぶことがありますので、感染者と接する場合はマスク着用のうえ、2m以上は離れてください。
手には知らないうちにウイルスが付いていますので、こまめに指や爪の間までこするようにしてください。うがいは外出から帰ってきたときは必ずしてください。また気がついた時にいつでもしてください。


発症した場合、仕事や学校はいつまで休めばよいのですか?

まず解熱の確認をします。熱がない日数を2日間確認し、翌日には学校や仕事に行ってよいでしょう。ただし咳やくしゃみが多い人はおさまるまで待った方がよいでしょう。


発症した場合、吸入ステロイドはやめた方がよいのでしょうか?

ステロイドは感染しやすくなるという副作用がありますが、吸入ステロイドにはその心配はありません。(ただし口やのどにかびがはえることはあります)発症したからといって、吸入ステロイドを止めると喘息症状が悪化しやすくなります。むしろ増量した方がよいケースもあるくらいですので、勝手に減らしたり止めないようにしてください。


最後に…

今後新型インフルエンザがさらに流行することが心配されます。喘息のある方は 予防に心掛け、熱などの症状があれば風邪と安易に考えずに医療機関を受診して ください。 当院では、インフルエンザが疑われる患者さんが受診されたら、完全隔離は無理ですが待合室で待機させずに処置室ベッドで休んでいただき、カーテンで仕切っております。診断された患者さんには、職員通用口から出ていただいています。
熱のある方で受診される方は事前に電話で相談していただけると助かります。よろしくお願いします。

コメント(2)


2016年12月5日

田中先生様
     初めまして
     インフレエンザの件で教えてください。
     私は61歳です。55歳の時から喘息になり普段はアドエアの吸入とシングレア錠を
     飲んでいます。
     昨年は10月末に予防接種をしましたが今年の4月にインフレエンザにかかりました。
     自分は喘息の持病があるので今年は2回受けたいと思ってます。
     ただ、喘息の方は副作用もあると書いてあるので迷っています。
     11月15日に1回目を受けました。2回目は4週間以上過ぎた方が理想ですか?
     宜しくお願い致します。

投稿時刻 15:59 | YT

2016年12月6日

YT様、お問いあわせありがとうございます。

昨年は4月の時点で接種されたワクチンの効果が切れていると思われます。通常効果持続は5ヶ月となっております。

喘息があるから副作用の発現率が高いとは思われません。発作など不安定期は避けられたほうが良いでしょう。

2回接種の場合1週間以上あければよいのですが、去年のように5ヶ月以上経過してから再発したことを考慮すれば1ヶ月あければ十分だと思われます。

喘息の方はインフルエンザ罹患後に喘息悪化しやすいので副作用の心配よりかからないように気をつけることが重要と思います。

投稿時刻 14:31 | 院長 田中

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