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ノロウイルス

新年、おめでとうございます。院長の田中です。クリニックは開業して今年7月で14年目を迎えます。
最近では受診患者さんが多く、お待たせしており大変ご迷惑をおかけしておりますが、質を落とさないよう医療提供する所存ですのでご理解をお願い申し上げます。
例年よりインフルエンザの流行が速く、またウイルス性の胃腸炎が大流行しておりますので、手洗い、うがい、マスク着用による予防を心がけてください。

今回の特集は流行していることに関して、ノロウイルスを取り上げましたので参考にしてください。
誰もがかかる可能性がある感染症ですので、自分の為でもあり、家族のためにも知識を高めていただければ幸いです。


ノロウイルスとは?

冬季(11月~2月頃)を中心に年間を通して胃腸炎を起こし、食中毒の原因の1位を占めるウイルスです。


ノロウイルス胃腸炎とは?

ノロウイルス

潜伏期間は24~48時間で、症状は嘔吐、下痢、腹痛などです。
健康な人は軽症で回復しますが、子供やお年寄りでは重症化することがあり、死に至るケースもみられます。
死亡例のほとんどが高齢者です。
介護を必要とされている方やベッド上での生活を余儀なくされている方に多く、脱水が引き金になったり、吐物をのどに詰まらせたり、むせて肺炎になったりしたことで死に至るケースが報告されています。

また、感染しても全員が発症するわけではありません。
風邪のような症状で終わる人や症状が出現しない不顕性感染者もいます。


感染経路

  1. 汚染された貝類(特に牡蠣)を生または十分加熱処理しないで食べた場合
  2. 食品取扱者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
  3. 感染者の糞便や吐物から二次感染した場合

直接触ることで感染する接触感染と排泄物が乾燥してウイルスが空気中に漂い感染する空気感染があります。
ノロウイルスの感染力は非常に強くわずかな接触であっても容易に感染してしまいます。


ノロウイルスの診断

ウイルスを特定しなければ診断出来ません。
従って排泄物を用いてウイルスの遺伝子を検出する方法が一般に行われています。
便中のノロウイルス抗原を検出できる、迅速診断キットもあります。
3歳未満の乳幼児、65歳以上の高齢者は重症になる恐れがあるので保険適用されます。
※癌、臓器移植後、抗がん剤や免疫抑制剤使用中の方も保険適用あり


発症した場合の治療法

ノロウイルスに効く抗ウイルス剤はありません。
通常は対症療法が行われており十分な水分補給で脱水にならないようにします。
下痢止めは、腸管内にウイルスが長くとどまることになり、病気の回復が遅れることがあるので使用しない方がよいでしょう。
整腸剤であれば大丈夫です。


予防対策

感染者の排泄物には大量のウイルスが含まれています。
感染時には100個以下であったウイルスは1~2日の潜伏期を経て便中に1億個以上にまで増殖すると言われています。

  • トイレの後・食品を取り扱う直前・吐物や排泄物の処理の後・外出から戻ってきた時などは、石鹸と流水で手を洗いましょう。特に洗い残しが出来やすい親指・指先・手のしわを意識して洗うようにしましょう。
  • 下痢や嘔吐の症状がある方は、食品を直接取り扱わないようにしましょう。
  • 胃腸炎患者に接する方は患者の排泄物を適切に処理して感染を広げないようにしましょう。(下記「感染者の吐物・便などの処理方法と注意点」参照)
  • 子供やお年寄りなど抵抗力の弱い方は食品をしっかり加熱してから食べましょう。

感染者の吐物・便などの処理方法と注意点

吐物・便などの汚物は半径2m、高さ1.6m程度広がると考えられるため吐物を中心に半径2~3mの範囲を消毒します。

  1. 処理する人以外の人を別室等に遠ざけ処理する人は使い捨ての2重手袋、マスク、エプロン、帽子、シューズカバーで自身を保護します。(慌てないためにも、汚物処理キットが市販されていますので備えておくのもよいと思います。)
  2. 窓を開けて換気します。空気感染予防となり消毒の刺激臭も軽減します。
  3. 吐物を広げないようにすばやく処理します。除去した吐物の跡の床面をペーパータオル等で覆い消毒液の原液をかけて10分待ちます。その後ペーパータオルを外側から内側へと中心に向かって集め袋に入れて密封します。袋は2重にして縛る口を上下互い違いにします。
  4. 吐物の周囲2~3mほどを50倍に薄めた消毒液を染み込ませたペーパータオルを外側から内側へ拭いて消毒し、約10分後に水拭きします。
  5. トイレの床・便座・レバー・ペーパーホルダー・ドアノブ・蛇口・壁などは、消毒液を250倍に薄めて拭き取ります。
  6. 使った物品・マスク類も二重に袋に入れ捨てます。
  7. 処理後は手洗いを2度行い、うがいをします。

※消毒液の希釈方法(ノロウイルスに効果のある市販されている次亜塩素酸ナトリウム…ハイター、ミルトン、ブリーチなど)


周囲への感染拡大を防ぐために

嘔吐・下痢の症状が出ていなくても感染していると周囲にうつす可能性があります。
また症状が治まった後も1週間程度ウイルスは便中に排出されます。
周囲に感染者がいる場合、症状がなくても感染している可能性があるので、手洗い・うがいをしばらくの間しっかり行なう必要があります。


原因のひとつとされる牡蠣を調理する時の注意点

ウイルスは牡蠣の内臓に存在するので、表面を洗うだけでは除去出来ません。
加熱処理が有効で中心部が85度~90度で少なくとも90秒以上の加熱が望まれます。
また牡蠣を殻から出すときあるいは洗う時にまな板などの調理器具を汚染することがあるので、専用の調理器具を用いるか、牡蠣の処理に使用したまな板などは熱湯消毒を行ってから、他の調理に使用することで二次感染を防止出来ます。
さらに、牡蠣を調理した後は手指をよく洗い、消毒してください。


最後に…

当院ではノロウイルスの診断は便を提出していただき、検査センターに提出し、結果が出るまでに約90分から2時間かかります。
便は専用容器で取ることになりますのでクリニックで採取していただくか、容器を持ち帰り届けていただくことになります。
医療関係、衛星食品関係の方は調べるように求められることもありますので御了承ください。

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