田中クリニックTOP

インフルエンザ対策(2019)

皆さん、明けましておめでとうございます。お正月をいかが過ごしでしょうか?
今年は元号が変わり新しい年になります。クリニックは昨年15周年を迎えまた一歩踏み出していきます。
まだまだ気が付かずに至らない点もあると思います。皆さんからご意見を頂ければ改善していきますのでよろしくお願いいたします。

今回の特集はインフルエンザです。かかったことがない方は用心していない方も多く、感染力はかなり強いので周囲からの感染には注意が必要です。
当院では新しい診断機器を導入しましたのでその紹介と、新しい抗インフルエンザ薬も出ましたので解説をしております。
参考にしてください。


インフルエンザとは?

インフルエンザウイルスを原因とする呼吸器感染症です。

■インフルエンザと風邪の違い

  インフルエンザ 風邪
発症時期 12月~3月にかけて 1年を通じて
発症 急激 ゆっくり
発熱 高熱(38℃以上)悪寒を伴うことが多い 通常は微熱(37~38℃)
発熱以外の症状 関節痛・頭痛・筋肉痛・全身倦怠感・咳・のどの痛み・鼻水 咳・鼻水・鼻づまり・のどの痛みなど
合併症 気管支炎・肺炎(重症化した場合脳炎) ほとんどない

【注意】:上記は一般的なインフルエンザの症状ですが、風邪と思われる程度の症状でもインフルエンザにかかっていることがあります。
微熱程度であっても、体のしんどさ、関節痛などの全身症状があれば、インフルエンザの可能性はあります。特に周囲(家族や職場、学校など)にインフルエンザにかかっている人がいる場合は可能性を疑いましょう。
インフルエンザに感染して発症するまでの潜伏期間は約1〜3日です。また予防接種を受けている為に症状が軽くあらわれることもあります。


インフルエンザの診断

鼻やのどの粘液を用いた簡単な診断方法があり、A型・B型の判定まで可能です。
当院では今シーズンより従来のインフルエンザ迅速キットに加え、高感度インフルエンザ迅速診断システムを導入し、インフルエンザ発症早期より診断が可能となりました。
インフルエンザに感染していてもウイルス量によっては検査しても陰性にでることがあり、翌日など再検査をお願いすることもありましたが、この装置により患者さんへの負担も軽減できると思っております。


治療

抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内に投与することで、インフルエンザのウイルス排出量を低下させ、発熱期間が1〜2日短くなる効果があります。
咳や痰、鼻水、頭痛などの諸症状に対しては、それぞれの症状を緩和させる対症療法となります。

抗インフルエンザ薬には内服薬(商品名:タミフル)吸入薬(商品名:イナビルリレンザ)点滴薬(商品名:ラピアクタ)があります。
これらの薬はインフルエンザウイルスが細胞内で増殖した後細胞の外に出て周囲に広がるのをブロックすることでウイルスの増殖を抑えるという仕組みです。
2018年3月に発売された内服薬(商品名:ゾフルーザ)は1回の服用で治療が終了します。
また、他の治療薬と違いインフルエンザウイルスが細胞内での増殖自体をブロックする仕組みで、これはウイルスが早く減少することにつながり、周囲への感染拡大に対して有効と言えます。
ただし、発熱や頭痛、倦怠感などの自覚症状が改善するまでの期間はタミフルなど他の治療薬と同程度とのことです。
妊婦、授乳婦は慎重投与となっております。小児に対しては日本小児科学会が慎重な対応を求めています。まだ発売されたばかりで臨床データが十分でない為です。
一回内服のみですので副作用が出た場合に途中で止めることもできません。

※異常行動について

タミフルなどのインフルエンザ治療薬は異常行動の発生が社会的にも問題になりました。
厚生労働省はタミフルについて10代への投与を原則中止としていましたが、異常行動との因果関係は明確でないと判断し投与を認める通知を出しています。
インフルエンザにかかった時には治療薬の有無、種類に関わらず異常行動が現れることが報告されています。
自宅療養される場合は少なくとも発熱から2日間は保護者は転落などの事故が起こらないように気をつけて見守ってください。


インフルエンザと診断された後の登校、外出(出社)について

学校保健安全法では「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児の場合は3日)を経過するまで」となっています。
成人の場合の規定はありませんが、周囲への感染拡大を防ぐためにも少なくとも熱が下がってから2日目までは自宅で過ごしましょう。
咳や痰、鼻水の症状がある場合は外出を控えたほうがよいですが、仕事上休めない場合は、マスクを着用し出社するようにしましょう。
マスクは1週間はするようにして周囲への感染を防ぎましょう。


受診について

治療によって回復に向かいますが、次のような症状を認める時は、速やかに医療機関を受診してください。
●治療後3日以上たっても高熱が続いている●胸の痛み●呼吸困難●息切れがする●異常行動(落ち着きがない、おかしな言動がある)●けいれん●意識障害(ぼんやりして視線が合わない、呼びかけに対する反応が鈍い)


インフルエンザの予防

予防のポイントは「手洗い・うがい」「咳エチケット」「ワクチン」です。

1.手洗い・うがい

外から帰った時など、こまめに石鹸やハンドソープを使って流水で手を洗いましょう。
もし流水で手を洗えない時は、擦り込み式のアルコール製剤で手を消毒するのも有効です。
「うがい」はガラガラうがい、のどのうがいをしっかりしましょう。特にうがい薬を使わなくてもよいでしょう。

2.咳エチケット

インフルエンザの主な感染経路は、咳やくしゃみの際に口から発生される小さな水滴で、それが飛ぶことによってインフルエンザウイルスを吸い込み感染します。(※飛沫感染)
また、ウイルスで汚染された物や環境表面を直接手で触りその手で鼻や口を触ることにより感染します。(※接触感染)
咳やくしゃみをしている時はマスクを着用しましょう。マスクを着用してない場合はティッシュやハンカチなどで口と鼻を押さえましょう。
また、インフルエンザ感染者がマスクをするほうが感染を抑える効果は高いと言われています。

3.ワクチン

私たちの身体は、ウイルスに感染すると、それを攻撃しようとする働きのある物質(抗体といいます)を作り、次に同じウイルスが入ってきても抗体によって感染しにくくなる働き(免疫といいます)があります。
この働きを利用したのが、ワクチン接種です。インフルエンザワクチンは、インフルエンザの発症、重症化、死亡のリスクを下げることを目的に接種するものです。
予防接種をしたからといって、インフルエンザにかからないわけではありません。
予防接種を受ける時期

インフルエンザワクチンを接種してから抗体が出来て、予防効果が発現する為には、およそ2週間かかるといわれています。
一般的には12月ごろから流行が始まりますので、11月頃に接種するのが望ましいでしょう。ワクチンの有効期間は約5か月です。

4.湿度の保持

空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下しインフルエンザにかかりやすくなります。
特に乾燥しやすい室内では加湿器を使って適切な湿度(50〜60%)に保つことも効果的です。
こまめに水分をとり口腔やのどのうるおいを保つように心がけてください。
加湿器の代用として湿らしたバスタオルなどを干しておくのもよいでしょう。

5.十分な睡眠と栄養

6.人混みを避ける

不必要な外出を控え、人ごみにいる時間をなるべく短時間に抑えましょう。
外出時にはマスクを着用するようにしましょう。 インフルエンザの予防

最後に…

12月下旬からインフルエンザが流行っており、市内では学級閉鎖も報告されています。
3月頃までは続くと思われますので、特に受験生にとっては大事な時期でもあります。
予防を心がけ、疑われたら早めに医療機関を受診するようにお願いします。

●過去のインフルエンザの特集記事を見る
インフルエンザ対策(2010)
新型インフルエンザ対策:喘息のあるかたへ
新型インフルエンザ(H5N1型鳥インフルエンザ)

コメント(0)


お気軽にコメントをお寄せくださいね。

コメントを投稿


トラックバックURL

トラックバックURL:http://cl-tanaka.com/topics/kansen/%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%95%e3%83%ab%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b6%e5%af%be%e7%ad%96%ef%bc%882019%ef%bc%89.html/trackback


コメントRSSフィード

コメントフィード

ページの一番上に戻る