田中クリニックTOP

男性更年期障害

みなさん、こんにちは、院長です。
梅雨が明けるとすごくむし暑くなり、熱中症で亡くなっている方が急増しています。特に高齢者に多いのですが、全ての年齢層において発症しますので気を付けてください。水分、塩分をまめにとってください。
今月の特集は男性更年期障害を取り上げます。
実は取り上げて欲しいテーマとしてリクエストがあったのです。女性の更年期障害に関しては以前に取り上げ、その中で男性にもありますと簡単に紹介していました。ただの疲れだと思い過ごしていませんか?診断や治療は最近になって注目されてきましたので心当たりのある方は参考にしてください。


男性更年期はいつごろですか?

女性は閉経前後の時期を言いますが、男性の場合はそういった区切りの時期がないので、一概にいつ頃とは言えません。
男性ホルモンの低下は30代から始まり、更年期症状が40代から60代に多いのでその年代が相当すると思われます。


原因は?

男性ホルモンの低下によるものですが症状の出ない方もいます。
持続的なストレスがかかるとホルモン分泌が抑制されることが知られており、日常生活におけるストレスが強い人ほど症状が出やすいとされています。


男性更年期障害の症状

特徴は、うつ、いらいら、短気などの精神神経症状が顕著に現れる点です。男性の場合ストレスが引き金となりやすく、精神神経症状が強く出るのです。

  • 体力低下、全身倦怠感
  • 気力の低下、抑うつ気分
  • 短気になる、いらいらする、興奮しやすい、神経質
  • 記憶力、集中力の低下
  • 汗をかきやすい
  • 動悸、頭痛、めまい、吐き気など
  • 肩こり、腰痛・関節痛
  • 性機能減退、インポテンツ


男性更年期障害の診断

男性ホルモン(遊離テストステロン)測定を行います。このホルモン値は年齢層で基準値があり、それを下回れば分泌低下と判定します。
加えて症状が合致すれば更年期障害と診断されます。


男性更年期障害の治療

ホルモン療法

男性ホルモンが基準値より低い場合は、ホルモン補充療法が有効です。ただし、前立腺がんや前立腺肥大がある方は対象となりません。副作用として、肝機能障害、むくみ、発疹、血が濃くなるなどが報告されています。

漢方薬

漢方薬は低下したホルモンを上げることはできませんが、症状を緩和することができます。漢方学的な診察を受けて、病状に合う漢方を処方してもらいましょう。女性の更年期障害には有効ですが、男性にも有効例が報告されてきました。

薬物療法

漢方薬以外に、自律神経調整薬、向精神薬なども使われています。


何科で診療しているの?

男性更年期として専門にみている科は少ないのが現状です。最近泌尿器科で診療してくれる先生が増えてきましたが問い合わせてみましょう。
精神神経症状が主な場合は、心療内科や精神科で相談しましょう。内科では他に基礎疾患がないかどうか調べてもらう意味では受診してもよいでしょう。


当院での診療に関して

男性ホルモン測定はできます。症状をお聞きして、症状を緩和できるように西洋医学、東洋医学両側から薬物療法のアプローチをします。ホルモン補充療法は経験がなく、しておりません。


生活習慣の改善も大事

ストレスが男性ホルモン分泌低下を引き起こしますので、ストレス解消が重要です。
食事と睡眠を規則正しくとり、適度に運動するようにしましょう。体を動かして気分をリフレッシュできれば症状が改善しやすくなります。生活習慣を見直してみましょう。


最後に…

男性更年期障害はまだ十分知られていないと思われ、患者さんは年のせいとか、ストレスのせいと思われがちですが、治療でよくなりますので医療機関で相談してください。
また、当院でも治療や専門医へ紹介など取り組んでいますのでご相談ください。

コメント(2)


2015年8月8日

数年前から男性更年期障害の症状で病院を巡り、やっとこのページを見つけて
藁にもすがる思いで受診しました。
結果から言うと「そのような治療はしていません」とホルモン測定もしてもらえません
でした。上に書かれてあることと違います。

投稿時刻 20:31 | 患者A

2015年8月8日

内容に違いがあるとのことで申し訳ありません。姫路では私の知っている泌尿器科は2ヶ所で更年期障害を診ておられます。もしされていなかったとしても診療をされていることをご存知なら紹介してもらえると思います。地域によっては全くされていないところもあるのかもしれません。
期待させるような投稿でご迷惑をおかけしました。

投稿時刻 22:32 | 院長 田中

コメントを投稿


コメントRSSフィード

コメントフィード

ページの一番上に戻る